就職活動アドバイス

大学生の就職活動のポイント

いま、企業が求める人材の条件は何か?

学生に聞くと、「コミュニケーション能力」とか「問題提起、問題解決型能力」と答えることができる。

それなのに、なぜ就職活動がうまくいかないのであろうか。

面接に臨んで、面接官の気持ちが読み切れなく、話がかみ合わなく失敗しているのである。

相手と向き合い、相手の心を読み、それに対してどのように自分の気持ちを伝えるかにかかっている。

就職活動は企業に自分を売り込む商談である。

事前に作文した問答集の読み上げでは面接官の心は動かない。

その時そのときの場面に応じた対応が求められる。アドリブで自分の本音をぶつけることだ。

自己分析

自己分析は心に刻まれたエピソード

自己分析をむずかしく捉えすぎていないだろうか。

自己分析は就職活動の一連作業であろう。論文にまとめるわけではない、気楽に取り組むことである。

そこで、「就職活動は商談である」という前提に立ってほしい。

自分というたったひとつの貴重な商品を企業に買ってもらうのである。

納得できる企業に買ってもらうのは当然として、より正しく評価して喜んで買ってもらうためには、それなりの商品価値の提示が必要となる。

この商品価値の発見こそ、自己分析である。

これまでの人生で、深く心に刻まれたもの、感涙にむせたこと、思わぬ好結果に狂喜したことなど記憶に生々しい思い出はいっぱいあるはずだ。

これらのエピソードは自分そのものであり、自分を理解させるにふさわしい商品価値である。

思い出すままに、メモしておくことだ。

いま、企業は「コミュニケーション」「自己啓発」といった能力を求めている。

自分の商品価値の中からこれらの能力を感じさせるものを選び出しぶつけて、人事担当者をその気にさせ、「一緒に働きたい」と言わせることが就職活動(商談)である。

このベースになるエピソード探しが自己分析と捉えてかまわない。

自己PRは自分の素顔を見せること

相手(企業)は自慢話を聞きたいのではない。

学生の素顔が見たいのである。

どういったことに心動かされ、どういった取り組みに踏ん張りがきくのかナマの姿を知りたいのである。

自分の気持ちを自分の言葉で語ればいいだけだ。

その時気をつけたいのが、あれこれ盛りすぎないことである。

あれも語りたいこれも知ってもらいたいと盛り込みすぎると内容が表面的になり行動レポートに終わってしまいがちである。

整理して一つの材料を深く掘り下げるのが秘訣である。

相手が求めているものが何であるか、しっかり把握しそれに応えることである。

相手が自分の人柄を求めているのであれば、それを象徴するエピソードを使って「私はこういう学生です」とアピールすればいいし、物事の取り組み方を求めているのであれば「私はこういう取り組みができます」と、自分の商品価値の中から分かりやすい事例を使って本質を汲み取ってもらうことが、相手をその気にさせる自己PRである。

OB訪問・OG訪問

企業研究に不可欠なOB・OG訪問

誰しも企業研究する際、手持ちの資料で判断するケースが多いはずだ。

活字情報なり映像で業態・経営戦略など概略はつかめるかもしれないが、風土であり、社員が仕事とどうかかわっているかはつかみ切れない。

実際に働いている人を通して感じるしかない。

就職はアルバイトと異なり、雰囲気が合わないからとすぐに辞めるわけにはいかない。

我慢して勤めているとストレスが溜まり仕事の能率も低下してくる。

自分ひとりだけの問題ではなくなり、周囲に迷惑をかけることになる。

社会問題になっている若年早期退職者の大半は相性のミスマッチからやむなく転職していった人たちである。

気持ちよく働くためにも、OB・OG訪問は欠かせない。先輩談には主観が入りがちで、一人だけだと後でこんなはずじゃなかったのにと悔やむことになりかねない。

できるだけたくさんの先輩に会うことだ。

共通でくくれる話こそ、その企業の実態である。

志望企業にゼミ・サークルの先輩がいないのでOB・OG訪問できない。

非常に多い悩みだ。何のためのOB・OG訪問か? 悩む前に考えてほしい。

ゼミ・サークルの先輩がいなければ大学の先輩、高校の先輩、親戚、近所のお兄さんお姉さんと周囲を見渡すことである。

これでも駄目なら志望企業の近くに行き、直接社員をつかまえ理由を話して協力してもらうくらいの積極性がほしいものだ。

少子化時代の純粋培養世代の弱点だが、お膳立てしてもらうことに慣れきっていて躓くとすぐ助けを求める悪しき習性がある。 

いま、採用環境は一変している。

真面目にコツコツやるだけでは評価されない。

貪欲に自分で考え判断し行動の取れる人しか企業は相手にしないのである。

ぜひ受け身から脱皮し、行動派へと変身してほしい。

企業研究について

セミナーは相性占い

就職活動の中でセミナーの占める役割は大きい。

単に企業説明を受けるだけであれば資料を読むなり、インターネットのホームページから汲み取ることができるであろう。

本来の目的は、自分との相性の確認である。

企業訪問をしないと風土を肌で感じることはできない。

微妙なニュアンスは足を踏み入れなければ伝わってこないものだ。

この風土が自分に合うか合わないかは、見過ごされているが今後の生活にまで影響してくる重大なポイントである。

相性を軽視して企業規模・人気度で企業選択をした場合、風土が合えば問題ないが、合わなかったときは悲劇である。

我慢して出社していても限界がある。

ストレスが溜まり、仕事に対する意欲が薄れ能率が落ち、病気を誘発することになる。

企業社会はチームワークで動いている。

自分ひとりの問題だけですまされなく、周囲にまで迷惑をかけることになる。

社会問題にもなっている若者の早期退職の主要因のひとつがこの相性のミスマッチだ。

セミナーでは職場環境なり人間関係をつぶさに観察することである。

合同会社説明会の活用

複数の企業が一堂に会して会社説明会を実施することを一般的に合説と呼んでいる。

大きな会場をブース(こまかく間仕切りしたコーナー)に分け、一時的に各企業の人事部の出張所ができると思えばいい。

会場への入退場は自由なので、自分の都合で、好きな時に参加すればよい。

個別企業セミナーだと単なるセミナーで終わり、日を改めて選考に移るが、合説はセミナーから面接までまとめてやっている企業もある。

個別企業セミナーと異なり、ブースで学生の相手をしてくれる人たちの大半が採用の決定権を持った人たちだ。

学生のアプローチ次第では、個別面談を設定してもらえ内定という話まで進むことも珍しいことではない。

また、合説には多業種の企業が参加している。

狭いブースではあるが、企業の特色(風土)がでている。

各ブースの雰囲気を感じ取り、整理すれば相性のいい業界が浮かび上がってくることがある。

合説は効率よく相性のいい業界選びができる場でもある。

エントリーシートについて

エントリーシートは自分のカタログ

エントリーシートって何のために記述するのか今一度考えてみたい。

就職活動の一環として志望企業に提出する自己紹介書である。

その通りである。

しかし、記述するときになると本来の目的を忘れてどうまとめようかと躍起になっているのである。

シートを通して「わたしはこういう人間です(学生です)」とアピールすることなのだ。

作文的に上手くまとまっていても自分の特性が霞んでいては何の役にも立たない。

要するに自分の「人柄(感性)」とか「物事の取り組み方」をどう説明するかがポイントである。

いままでの人生の中で、記憶に生々しい出来事、心をときめかせた身近な思い出は「人柄」とか「物事の取り組み方」を象徴するエピソードである。

これらを思い出すままにメモし整理することだ。

シートを記述する際、これらのエピソードを織り交ぜて説明する。

ここで注意が必要なことは、単にエピソードの説明に終わらないことである。

エピソードの背景にある動機なり結果にいたるプロセス(結果を導くための工夫・苦心)を合わせ説明すれば、相手は行間を汲み取りホットな学生の人間像を脳裏に描くことができる。

思わず、ピックアップしたくなるというものだ。

資格について

資格の取得

資格がないと就けない職業(弁護士、会計士など)を目指す場合は資格取得に全力を傾けるのはいうまでもないことだ。

しかし、これらの職業は独立性の強い職業である。

一般企業に就職する場合、資格は勉学の証しとして評価してもらえる程度のものだ。

エントリーシートなどのために、いくつもの資格を持っていると資格コレクターくらいにしか見てもらえない。

資格が仕事を肩代わりしてくれるわけではない。仕事をするのは自分自身である。

就職試験に直接有利な資格はない。

情報関連企業に入社すれば取得義務のある基本情報技術者試験の資格などは取得してそれなりに意味のある資格ではあるが、採否を迷ったときの加点程度でしかない。

資格に挑戦する時間があれば中身を磨くことだ。

どこまで求められる語学力

人気の高い外資系金融でTOEICのスコアが500点に満たない学生が内定を獲得したケースがある。

内定者の平均スコアが830点前後の中では異常に低い数値である。

それでも内定を獲得した。

また、ある航空会社ではTOEIC700点で足切りされるとまことしやかな噂が流布されている。

実際は600点に満たない学生が内定獲得した実例がある。

これらの例でわかるように、語学力の問題だけで逸材を切り捨てたりしない。

語学力が商売してくれるわけではない。

自分のビジネスを後押ししてくれるツールにすぎない。

ということを理解すべきであろう。

というものの、グローバルスタンダード(世界標準)が唱えられる時代である。

語学力は常識として求められている。

企業によってはTOEICのスコアによって筆記テストが免除などというのもある。

エントリーシートなどにも英検・TOEICのスコアを記入させる企業がふえてきている。

恥ずかしくない程度にレベルアップしておくことだ。

就職活動の禁句について

何気なく使っている禁句

協調性、指導力、行動力、忍耐力、瞬発力・・・

こういった言葉がなぜ禁句?

一様に首を傾げるかもしれない。

これらの言葉を裏づける背景がきちんと説明され、使われているのであれば問題ない。

しかし大半の学生は、「サークル活動でチームを盛り上げ好成績に結びつけ、指導力を養った」程度の説明しかしない。

これではどのような指導であったのか、どういう工夫がなされたのか聞かされる人事担当者は理解に苦しむ。

挙句の果て、「誰と比較して指導力があると思うの?」と折角の頑張りが裏目にでてしまうことになる。

こういった単語は面接官が面接カードに記入するものだ。

面接中に細かなメモをとる時間がない。

学生の話を聞いて、面接終了後短評を記入する際の覚えとしてこれらの単語を使ってメモするのである。

学生は、面接官が咄嗟にメモできるように、エピソードを駆使し、その背景に横たわる自分の気持ちや取り組みを説明することである。

誤解を招く言葉

無意識に使われる言葉に、「優柔不断」というのがある。

長所・短所を聞かれて、短所などに使うケースが多い。

面接時に喋り言葉として「優柔不断」が使われたときは、学生の表情が読めるのでさほど気にならないものだ。

しかし、エントリーシートなどで学生の姿が見えないとき「優柔不断」が使われていると、言葉がクローズアップしてきて、「そのような煮え切らない学生は要らない」に結びついてしまう。

同様の言葉として、「無鉄砲な一面」とか「あきやすい性格」など強い先入観を植え付ける言葉を使うと、それを乗り越えて大きく変身しても、一度焼きついたイメージはなかなか払拭できるものではない。

ちょっと工夫をすればプラス印象にもっていける。

例えば、「私はイノシシみたいに突っ走る」と聞かされると、面接官は引いてしまう。

社内をかき乱すような学生は採れない、と結論づけられてしまうかもしれない。

それを「周囲の状況を見ながら、ここぞという時はイノシシみたいに突っ走れます」とすれば、まったく問題ない。もしかすると頼もしく感じてくれるかもしれない。

エントリーシートなどは相手が見えない。十分に留意したいポイントである。

筆記テストについて

気楽に取り組みたいSPI

基礎能力・性格適性の検査システムの代名詞がSPIである。

インターネットの普及により採用がオープンになり応募者数が激増した。

全員と面談して採用できれば理想的であろうが、物理的に不可能に近い。そこで、各企業では筆記テストやエントリーシートでの書類選考で応募者数を絞り込んでいるのが実情である。

これらをクリアしなければ面接にまで到達しない。学生を悩ませる大きなハードルの1つであろう。

筆記テストの過半数を占めているSPIとは一体どういったものであるか。

大きく分けて、言語能力(表現力,文章力,言語の理解力をはかる)、非言語能力(仕事上必要な数量的な処理能力をはかる)、性格適性(職務適応能力をはかる)から構成されている。

これらを自社の求める能力に合わせて選択し使用している。内容的には中学生の学習範囲と考えてさしつかえない。

6割程度できれば合格できる。

時間の割に問題数が多いので、時間のかかる計算問題などは最初から捨てることだ。

気分的に余裕をもたせて取り組めば、さほど苦にはならないはずである。

ぶっつけだと、時間が足りないかもしれない。

問題集を一冊頭の体操くらいの気分で目を通しておくといい。

自分の躓く問題、引っかかりやすい問題を整理しておくと、気楽に取り組める。

論作文で求められているものは学生の素顔

論作文といっても構える必要はない。

原稿用紙を通して「わたしはこういう人間です」と自己PRすることである。

論文募集に応じるわけでなく就職活動の一環として自分という商品の価値判断をしてもらうのが目的だ。

くれぐれも論文を書くのだと勘違いしないでもらいたい。

文章が上手い下手は二の次で、論旨が一貫していればそれで十分だ。

相手企業の求める人材に自分が合うかどうか判断できる材料を提供すればいいことだ。

論作文は800字程度のものが多い。

課題をストレートに論じないで、一度自分の中で消化してみることをすすめる。

何を題材にすれば課題と接点がでてくるか、心ときめかせた思い出や自分を象徴する実体験などから選び出し、それを材料にまとめあげることだ。

800字といえばワンポイントである。

材料が豊富だからといってあれこれ盛り込むと論点が曖昧になる。

一番ピッタリのエピソードを使ってその背景までふれると、読み手の心をくすぐるものになる。

志望動機

戦略・戦術は志望動機につながらない

志望動機の曖昧さで失敗するケースが多い。

具体的に話しているつもりでも、面接などで「キミの志望動機は甘いね」と指摘されると何が足りないのかわからず、戸惑ってしまうことがある。

自分では気づかない落とし穴にはまっている。

「甘い」と指摘されるケースの大半が業界への志望動機にはなっているものの、志望企業に対する動機になっていないのである。

「なぜ、うちを志望しているのですか」ということに対する気持ちが表現できていない。どうしてもその企業に入社したいという強い願望が感じられないのである。

ホームページや入社案内をパッチワークして戦略・戦術に感銘したり意気に感じて、もっともらしくまとめ上げても抽象的な話にしかならない。

固有名詞などを使い、さもその企業でなければならない振りをしても、同業他社も同じような取り組みをしているケースがほとんどである。

他社との差別性がない。これでは、ライバル企業へ行ったらと皮肉を言われてお終いになりかねない。

「好きだ」に勝る動機はない

学生は実務体験がない。

業務を語っても裏づけがなく、説得性に欠ける。

その企業に入社して何がやりたいのか(関心がある業務は何か)きちんと話せることは前提ではあるが、企業風土や働いている人たちの姿から自分を魅了したものがあれば、その時感じた気持ちをぶつけることだ。

これほど強い志望動機はない。

ある銀行で建物、社内の雰囲気、働く人々など見るもの触れるものが自分の心を捉えて離さず、その気持ちを素直にぶつけ、「好きだ」「好きだ」で押し通し、変な女の子だねと言われながら、数少ない女子総合職として内定を獲得した事例がある。

就職活動は交渉事である。

相手の心をつかみ相手の懐に入っていかなければ商談はまとまらない。

理屈では相手の心は開かないものだ。

体温を感じる気持ちをぶつけてこそ、相手は心を開いて受け入れてくれるものだ。

OB・OG訪問が強い志望動機に結びつきやすいと言われるゆえんである。

面接について

面接官の心証に左右される面接

面接では学生の「人間性」「思考回路」を見て自社に合うかどうか判断している。

人間性で職場の風土に溶け込めるかどうか、思考回路で業務への適性を判断している。

自分の特性を説明するにぴったりなエピソードを使って「私はこういう人間です」と売り込むことだ。

その際、エピソードをそのまま語るのではなく、そのきっかけが何であったか、プロセスにおいてどう工夫したかなどその背景を織り交ぜて説明することがポイントだ。

面接が迫ると、誰しもあれこれシミュレーションしてしまう。

シミュレーションは情報という厚い衣を身にまとったクローン人間を作り上げることだ。

食べ物に例えると、ネタの判別がつかないほど厚い衣の不味そうな天婦羅である。

余計な衣をそぎ落とし旨そうなネタが顔をのぞかせパリッと揚がった天婦羅になると、相手は思わず手を出してくれるものだ。

面接では面接官の心証も大きな ポイントだ。

学生の第一印象で○×△をつけている。面接が進み○が×になっても×が○になることはない。

自信無げな暗い表情では当然のように×がつく。

採用選考は生き残りゲームだ。厳しいチェックの目をかいくぐってはい上がってくる人が採用される。

第一印象で×がつけばその時点で一巻の終わりである。

面接会場に入る前、気持ちを切り替えて「この会社が最高の舞台である」と自分に言い聞かせ、胸膨らませて入室することである。

表情が輝いていると思わず○をつけたくなるものだ。

面接の種類

最近の傾向として、初期段階の面接は一対一の個別面談より、集団面接やグループディスカッションを採用している企業が多い。

慣れないと周囲に影響されて失敗するケースがよくある。

集団面接とグループディスカッションについて留意点を述べておこう。

集団面接は数人の学生が一度に面接を受けるものだ。

発言の順序によっても異なるが、最初に論理的にビシッと決められると、自分の話は「稚拙」ではないかと独り合点して、予定していた話を変更して失敗するケースがある。

人は人と割り切り、自分の素顔をぶつけることだ。

立派な話で採否が決まるわけではない。

また、自分と同じようなエピソードを先に喋られて面食らうこともある。

慌てることはない。エピソードを説明するだけだと同じような話になるかもしれないが、その背景にある自分の気持ちを語るのであれば十分差別化できる。

心配することはない。

クループディスカッションは一般的に、与えられた課題について討論させる。

話の主導権を握ろうとテンションを上げて発言する学生がいるが独りよがりの行動にしか映らないものだ。

「周囲の状況を判断した発言ができているか」その様子を面接官はチェックしている。

また、発言の中に物事に対する取り組み方を判断できる材料があるかどうかも見ている。

その上で、グループの意見を吸い上げ、与えられたテーマを結論づける方向へと模索する姿勢があるかどうかも判断の基準にしている。

内定辞退について

入社誓約書と内定辞退

本命企業の結論が出る前に、内定の提示があったらどうしよう。

先輩たちも悩んできた。

先行している企業が自分にとってどういう企業か改めて考えてみることだ。

本命企業に失敗したとき、気持ちを切り換えて気分よく勤められそうな企業であれば、有難く内々定を受諾すればいい。

とりあえずもらえるものはという安易な気持ちで受諾すべきではない。相手に失礼である。

その後、本命企業から内々定がでた場合、すみやかに先に内々定いただいた企業にお断りの連絡を入れることだ。

先方にも採用計画がある。

辞退することは相手の採用計画を狂わせることだ。自分を買ってくれ、内々定を出してくださった企業である。

相手の立場を考えて、まだ調整のきく時期に丁重にお断りするのがマナーというものだ。

億劫でも出向いて行き、自分のやりたい仕事が見つかったことを誠心誠意説明して納得してもらい辞退することである。

最近内定受諾の際、誓約書を書かせる企業が増えている。

特に保証人連名で押捺するものも少なくない。

これは企業にとって学生を引き止める苦肉の策だ。

まずは、提出することである。

辞退する際、道義的に責任はあるが、自分の一生の問題だ。就業体験のない学生の判断である。迷いもあろう。

心から頭を下げれば許される。

インターンシップについて

インターンシップに名を借りた青田刈り

近年のインターンシップは企業の思惑による採用選考の前倒しが大半だといってよい。

これらのインターンシップに参加した学生だけを別選考し、早々と内定するケースもある。

本番に向け志望企業を絞り込むために時間を惜しんでOB・OG訪問、セミナー参加と走り回る貴重な時期である。

1週間も2週間も終日の就業体験を実施する大手企業など企業エゴの最たるものである。

就業体験のために参加した学生に「内定」をちらつかせ、他社を断念させる企業まででる始末である。

本末転倒も甚だしい。企業の思惑で学生が振り回されるのはたまらない。

そのあたりを、しっかり見極めて納得のいく就業体験にしてもらいたいものだ。

将来設計の「羅針盤」に!

残念なことに現状では、参加した学生を本選考で優位に扱う企業もあり、学生を戸惑わせている。

本来のインターンシップは実務経験のない学生が学窓を巣立つにあたって、人生観なり職業観を養うための就業体験である。

たまたまその企業が気に入って志望することはあるかもしれないが、就業体験する企業への就職を目指すためにインターンシップに参加するというのは筋が違う。

当然のことながら、実務を体験して企業社会には向かないと判断して、大学院への進学など異なる道を選択するというのも生き方の一つである。

入社までに自分の生き方を模索したり、じっくり職業について考える機会と捉えて、参加することは賛成だ。

大手企業の組織、中小の経営戦略、ベンチャーの視点、それぞれに得るものは大きい。

その上で、自分の生き方にあった職業は何かを見極め、その仕事のできるフィールドを求めて就職活動に移るというのが筋であろう。

総合職と一般職

崩れ始めた総合職・一般職の壁

総合職志向を貫くべきか一般職に切り換えるべきか、女子学生の悩みはつきない。

女性活用の機運が高まり女性が総合職に進出するにつれ、男性と互角に張り合える仕事が総合職とのイメージが定着し、一般職は取り残された感があった。

企業はビジネス活動を通じて収益を上げ、社員に還元している。一般職といえども役割分担の中で、いかに無駄を省き業務の効率化をはかるかが求められ、総合職同様にビジネス活動の一端を担っているという自覚が求められている。

総合職でなくても本人の能力・意欲で十分に脚光を浴びることができる環境もできてきた。

最近、大手銀行で女性支店長が誕生している。

しかも総合職以外の支店長である。

総合職だ、一般職だとこだわる前に、どう仕事に取り組むかが求められている見本みたいな事例であろう。

一般職経由総合職

就職活動で、男子学生に伍して総合職への内定獲得は想像以上に厳しい道のりである。

まだまだ日本企業は男社会で、理不尽な採用選考が行なわれているケースが多い。報われない努力で神経をすり減らすことはなかろう。

総合職一本の熱意は買うが、物事には絶対がない。

柔軟に捉えていろいろな選択肢を検討したいものである。

一般職で入社した後、総合職への気持ちが断ち切れないというのであれば職種の転換制度を活用すればいい。

女子学生の最大の受け皿である金融関連、とくに銀行では転換制度を活用している女性が続出している。

一般職から総合職への転換は、いまや、キャリアを捨てきれない女性の夢を実現するバイパスになっている。

リクルートスーツについて

リクルートスーツはビジネススーツ

就職活動の装いについて、ガイダンスなどで「面接の場は公式の場である。

パンツスーツなど論外である」ともっともらしく説明を受けると、戸惑ってしまう。

面接は商談の場である。

交渉事を公式の場と言われると否定できない。

しかし、商談は駆け引きの場であり、ビジネスにおける戦場と考えたほうがわかりやすい。

とすれば、戦いやすい服装が一番だ。

相手に不快感を与えなければ十分である。

ブラウスにスカート、ガクランだってダメとは言わない。

しかし、目立つ服装は面接においてどうしても服装の話から入ってしまう。

限られた時間に肝心な質問を差し置いて服装の話になるのはもったいない。

ストレートに本論から入るためには、一般的なリクルートスーツを選択した方が無難である。

装いで目立つより中身で目立つ方が得策であろう。

パンツスーツであろうがスカートであろうがかまわない。男子学生が気にする二つ釦であろうが三つ釦であろうが同じことである。

デパートなどに陳列されている中から好みの一着を選べばいい。

面接官が気になる装い

面接官が一番気になるのは清潔感である。

他人に気配りができ意欲的な学生であっても、スーツの袖口から薄汚れたシャツの袖がのぞいていると興醒めしてしまうものだ。

「足下を見る」という諺があるが、入室前に靴の埃を払うだけの注意ができれば、他のことにも神経が行き届くであろうと面接官は勝手に受け止めるものだ。

面接中、学生の顔を凝視しているわけではない。目線は胸元にある。

かっちりしたスーツから、洗いざらしのよれよれのブラウスがのぞいていると、ピリッとした締まりに欠ける。

カジュアルな装いには合っても、スーツには合わない。

衿にアイロンをかけるくらいの気遣いはもちたいものである。

「普段着で来てください」の意味

相手は学生の感性なり状況判断力をみている。

ファッションにうるさいところを示そうと、ヴィンテージものの穴あきジーンズ姿は、どうであろう。

いかなる状況かをきちんと認識して違和感のない服装で出かけるのが筋である。

普段の通学着で十分である。

それではというのであれば、ちょっと構えた初デートくらいにとらえて装うのもいいかもしれない。

こざっぱりして清潔感あふれるものであれば問題ない。

メール送信の留意点

どんなに親しい先輩であっても社会人と学生という関係をしっかり認識し、節度を保つことである。

堅苦しい文面にすることはないが、ビジネス文書であるという自覚―→普段、友人間のメール交信のように学生言葉・省略語は避け、絵文字など使用しないことは最低限のマナーであろう。

■「件名」での注意

親しみをこめているつもりであろうが初対面の先輩に「こんにちは」などの表現は慎むべきであろう。

「初めまして、××大の○○です」のように送信元を明確にするか「OB・OG訪問お願いの件」などと用件を明示することだ。

■「署名」をいれる

「返信」ボタンをクリックすれば返信できるが、簡単に電話で話した方が早いと相手が判断しても、電話番号が明記されていないとすぐに対応できない。

送信元を明らかにするのはビジネスの基本である。

  ex.
     *************
     ダイヤモンド大学 社会学部
     音羽 花子OTOWA HANAKO
     TEL. 090-XXXX-XXXX
     MAIL. hanako@abcdef.ne.jp
     *************

■「本文」のポイント

できるだけ用件を中心に簡潔にまとめる。

前書きは簡素でも失礼にならない。「初めまして、××大の○○と申します」とか「先日は、早速にご返信いただきありがとうございました」程度にとどめ、用件に入ればよい。

仮に、内容が膨らみ、長文になってしまったときには「長文で失礼しました」くらいの心配りは必要である。

大学院生の就職活動

決定的に異なる院生の採用基準

「企業は学生の潜在能力で判断し採用する」なんてことが言われている。

間違いではなかろう。ただ、可能性で判断されるのは学部生までである。

一般的に給与ベースが、院生と学部生では異なる。同じ新卒で入社するのに院生の初任給は高い。

それだけ院生に期待するレベルが高いということだ。

人柄もよく、意欲的な取り組みは企業の欲しがる要素を満たしている。

学部生であれば、業務に対する適性がありと判断されれば、内定に直結するであろう。

院生は違う。

ビジネスはボランティア活動ではない。

しっかり利益を上げ、株主に社員に利益を配分できなければ永続的なビジネス活動は瓦解してしまう。

給与ベースが異なるということは、それだけの働きをしてもらいますよと言うことだ。

人柄もよく意欲的であっても大学院での研究がどうビジネスに活かせるか提示できなければ、「残念ながら縁がありませんでした」になってしまう。

いままで培ってきたものがどのようにビジネスに活かされるか、しっかりアピールでき、面接官を納得させられるかにかかっている。

学部での就職活動に納得できなかったから、緊急避難的に院に進学なんて甘い判断は命取りになりかねない。

肝に銘じたい。

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