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就職戦線を左右する企業の倫理憲章
■企業の倫理憲章と採用選考
1997年に就職協定が廃止になり、企業独自の採用計画に基づいて新規学卒者の採用ができるようになった。大学団体の申し入れを受け、卒業予定者の就職活動時における無用な混乱を避けるため、当時の日経連(現日本経団連)が産業界を取りまとめ、「新規学卒者の採用選考に関する企業の倫理憲章」を公表した。
ただ、法的拘束力があるわけでなく、あくまで紳士協定であるため、少しでも有能な学生を押さえ込もうとする企業の思惑が採用活動を早期化させていった。そこで、日本経団連では企業の倫理憲章を遵守するための「共同宣言」を賛同企業名公表と共に発表し、採用の早期化に歯止めをかけようとした。
しかしながら、2007年問題(団塊の世代の定年)も引き金になり採用環境の変化(売り手市場)が拍車をかけ、就職戦線を左右するリーディングカンパニーの水面下の動きはますます活発化・巧妙化することとなった。
米国発の急速な世界的経済環境の悪化で、売り手市場から厳選採用へと様変わりしたものの、質の高い学生の争奪戦はいつの時代も変わらず、早期化に歯止めはかからなかった。
■企業の倫理憲章の主なポイント
基本理念は、採用選考活動にあたっては、正常な学校教育と学習環境の確保に協力し、大学等の学事日程を尊重するとなっている。
その上で、学生が学業に専念する十分な時間を確保するため、採用選考活動の早期開始は自粛。まして卒業学年に達しない学生に対して、面接など実質的な選考活動を行うことは厳に慎むとしている。
この「卒業学年に達しない学生」の解釈をめぐり見解が分かれていることも早期化につながっている。
日本経団連では面接など実質的な選考活動は4月になってからと産業界に広く呼びかけている。卒業学年は一般的には4年生をさしているが、後期試験が終わると春季休暇にはいるので学業には差し支えない。そこで、3年生の2月後半になれば採用選考に入ってもかまわないのではという見解がくすぶっているのが現状である。リーディングカンパニーの水面下の動きもこのあたりに起因している。
採用内定日の遵守(正式な内定日は、10月1日以降)は変わりない。
従来、曖昧であった採用広報活動を「企業の倫理憲章の理解を深めるための参考資料」として付記(次項参照)された。
■新たに加わった「広報活動」「選考活動」の解釈
「採用選考活動」を「広報活動」と「選考活動」にわけ、具体的文言で線引きをした。
広報活動は、会社説明会、インターンシップなど学生が自主的に参加または不参加を決定できるものとして、その後の選考活動に影響しない旨明示したものとした。
また活動開始時期については12月1日以降とした。
一方、選考活動とは、一定基準に達した学生を選抜することを目的とした活動を差す。
そして選考開始時期については 従来どおり4年生の4月1日以降としている。
早期開始を自粛すべき「実質的な選考活動」とは、活動の名称や形式は問わず、実体で判断すべきものとしており、@選考の意思をもって学生の順位付けまたは選抜を行うもの、あるいはA当該活動に参加しないと選考のための次のステップにすすめないものを言う。
ただし、WEBテストやテストセンターの受検、エントリーシートの提出など、日程・場所等に関して学生に大幅な裁量が与えられているものについては、倫理憲章の趣旨を十分に踏まえた上で、企業独自の適切な判断に委ねるとしている。
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大学卒業予定者・大学院修士課程終了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章(2011年3月15日改定)
「採用選考に関する企業の倫理憲章」の趣旨実現をめざす共同宣言について
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【企業の倫理憲章の主なポイント】

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